愛和電子株式会社

代表 :図子田早身
住所 :群馬県みどり市笠懸町西鹿田1360-5
従業員:28名
URL : http://www.aiwa-denshi.co.jp

愛和電子株式会社は、各種精密小型モーターをはじめ減速機・歯車等のモーター関連製品の加工・組み立てを行う会社です。
代表製品には国内外の電車のドア周辺に取り付ける「車両ドア開閉システム」や、農機具に使用する「モーター付き駆動部」などがあります。

 愛和電子の図子田社長とは、知人の紹介で知り合いました。
当時、図子田社長が、全社一丸となって新規の受注を取っていきたいのですが、具体的に何をすれば良いのかわからない。
でも何かしなければ・・・と悩んでおられたところに、たまたま知人の紹介でお会いする機会があり、そこで足利流5Sを知っていただくきっかけが出来ました。

まず、最初に会社の話を伺ったうえで、5Sをやることの意味と、その効果を知っていただき、納得したうえで指導を始めていきました。

 愛和電子は各フロアーごとに製造、組立、設計など組織が違っており、作業内容が異なるため、全社を挙げて活動する事が難しい状況でした。しかしながら、
「足利流5S」でなら全員が共通認識を得れば、各現場で判断して行動できる。また、5Sは専門的な知識はほぼ不要で、やる気さえあれば誰でも
参加できる事から、社長のGOサインで全社挙げて取り組む事にしました。

まず手始めに行ったのは、5Sとは何か、どのような目的で行うのかの全員教育です。「整理・清掃・整頓・清潔・しつけ」の1つ1つの意味をきちんと
理解していただき、何のために5S活動を行うのか、行った結果どのような効果が得られるのかをきちんと理解してもらいました。

続いて実践活動です。とにもかくにも徹底的な整理です。要るモノ、要らないモノを判断してもらい、要らないモノはとにかく捨てる事から始めました。
下の画像は初期の整理をした時の写真です。

初期の整理では、まずは捨てやすいものをターゲットにどんどん捨てて、活動に勢いをつけていきました。

こうして2S(整理・清掃)を行っただけでも、

  • 職場は明るく、見渡せるようになってきた。
  • 活動を通じて「こうしたい」という提案がでてきた。
  • ずっと置いてある物が、何に使用していたのか知る事が出来、製品(会社)の歴史も知ることが出来た。

など効果を実感しながら活動をさらに展開していきました。

約1年にかけて、社内全体で整理を行った結果、トラック4台分の不用品を処分しました。

この2S活動に特化し、1年間続けた結果、

  • 捨てたことで、スペースが確保され、現場の作業場所が広がり、作業効率がよくなった。
  • S活動で磨いた職場を見学にきたお客様から仕事が舞い込み、職場の2S活動が営業ツールになる
  • いたスペースで新規の仕事が始められる

など、社内は見違えるほど変わり、社員からも提案が出るようになり、少しずつ社内の体質が変化していきました。

また、パイプツールの導入も同時に行い、業務の効率化や早期ラインの立ち上げも可能となりました。

さらに、5リーダーには、足利5ネットワーク見学会に参加していただき、他社の5S活動を見て学んで頂く機会を作りました。

自ら気づき、行動できるようにする。今まで無理だとあきらめていた事も、やってみる。実践。チャレンジ。

その精神が芽生えたのも地道な5S活動の成果です。

当初は、一部の従業員で行っていた活動に、一人、また一人と協力してくれる方が増え、この5S活動を通して、一人一人の意識・行動が変化してきていました。

社長の強い意志で始まった5S活動ですが、いまでは社内で「5S」が1つのキーワードとなり、全社挙げてコミュニケーションを取り合い活動されております。
S活動を行っていく中で確実に「人が変わってくる」事を実感しております。